鮮やかなデジタルサイネージ 屋外
イザというとき、買った店かメーカーに持ち込んで設定をお願いする、というのが唯一の解決策なのである。
パソコンの処理速度を知るには、CPUという中央処理装置が目安になる。
100MHzとか、120MHzなどと書いてある。
MHzの数字は大きいほうが性能がよい、ということは、パソコン雑誌などをちょっと読めばわかる。
新製品を買うには、早いほうがいいに決まっている。
そこで、どうせ買うなら無理してでも高い機種に目が向いてしまうが、事務所で大量の給料計算をしたり、プロのデザイナーが画像処理を速くして時間を節約したい、といった場合でない限り、古いCPUでもかまわない。
ちなみに、私のマシンは、33MHzというビンテージもののCPUを使っているが、何の不自由もなく、執筆に、データベースにフル稼働している。
それよりも、もっと重視すべきはRAMの容量だ。
これは、机の大きさのようなもので、パソコンの画面をひとつ開くのに4MBは要る。
だから、窓をたくさん開いて、一度に数種類の作業をさせるには、RAMの容量を大きくしてやるとよい。
高性能CPUを搭載した最近のマシンで、RAMが8MBというのがあるが、これではなんのためのパソコンかわからない。
M社のパソコンは最低8MBのRAMを積んでいないと動作がきつくなるが、私の超低速マシンは、基本4MBに16MB追加して20MBを確保したおかげで、とても快適に動いている。
つまり、最新CPUを積んだ高価なパソコンを買うより、やや性能が落ちても、差額分をRAM購入につぎ込んだほうが得策といえる。
私か初めてパソコンを買ったのは、E社のハンドヘルド型(携帯)のマイコンで、一九八二年の秋のことだった。
たった四行の液晶ディスプレイは大型画面と話題をよび、著者の移動書斎セット この他にも2パターンある性能はいまのポケット電卓にも満たなかった。
が、私にとっては自慢の種だった。
どこへ行くにも持ち歩き、電車内で、喫茶店でキーボードを打ってば周囲の人々の熱い視線を感じた。
私は、八三年のアメリカ取材にこれを持参し、Tというパソコン通信にアクセスして楽しんだ。
その後、パソコンの普及はめざましく、高性能・低価格化か急速に進んだ。
いまや、10万円のパソコンで、私かパソコンに求める性能をはるかに超えてしまった。
私はいま、パソコンとのつき合い方をあらたに模索し始めた。
それはつまり、パソコンで“書斎”を実現する方法の模索でもあったのである。
私の仕事場は閑散としている。
本もない、書棚もない。
ここを訪れた人は「これで本が書けるの?」と不審な顔をするが、大丈夫、書けるんです。
私は、ここ10年間、徹底して資料のデータベース化を推し進めたおかげで、資料の99%の電子ファイル化に成功した。
残りの1%は、図柄の多い紙の資料のみで、卓上のパソコンが私の書斎を飲み込んでしまったのである。
苦節10年、というより、実に単調な10年間だった。
複数のアシスタントが、書籍や雑誌のスクラップ記事を要約してワープロ入力し、私かキーワードをつけてデータベースに放り込むという単純な手作業を、くる日もくる日も続けた。
自分でも「オレに、こんな辛抱強さがあったのか」と感心するくらい、気の遠くなる作業だった。
データベース作りに投資した金額は、マンション二件分と高級スポーツカー相当、という個人ではかなりの額だが、いまやデータベースなしでは仕事にならないほど頼りにしている。
私のデータベースは、いまようやく稼働し始めたばかりで、利益を生むまでには至っていないが、こうしていま、省スペース、時間短縮ができたぶんだけでも、お金にはかえられない満足感を昧わっている。
私の本職は旅行作家である。
海外ガイドブックを書き、あるときは旅行代理店の商品開発に参画し、またあるときは航空会社や旅行情報誌にコラムを書いたりして生計をたてている。
たまに、こうした情報整理の本も書く。
著作活動には、一般書籍、ガイドブック、パンフレット、地図類など膨大な参考資料が必要なことはいうまでもない。
さらに、自分で撮った写真を見ながら原稿を書くこともある。
原稿を書く際、最も時間を取られるのが資料探しである。
私の場合、資料探しだけで全作業の八割は時間を取られる。
原稿を書いている時間はたったの二割だ。
資料は、各国別にファイリングできればよいのだが、書籍、パンフ類などを一つのファイルにまとめることは不可能である。
理想としては、一般書籍、ガイドブック、各種パンフレット類、雑誌の特集記事のスクラップ、さらに自分で取材したメモなどの資料を一緒くたに保管し、見たい時にサッと引き出せるシステムを作ることである。
いろいろ検討した結果、その答えは「個人データベースを作る」ということだった。
全資料をコンピュータに放り込んでおけば、欲しいときに欲しい資料が探せる。
瞬時に検索できれば、資料探しの時間はほとんどいらない。
つまり、余裕を持って原稿書きに没頭できるということだ。
おかげで、いまは一日の仕事のノルマは午前中に終わってしまうという能率のよさ。
午後は、鉄道模型作りなど、趣味の時間に充てている。
データベースのよい点がわかった。
しかし、いざ、データベースを作ろうとしても、一体、どこから手をつけていいかわからないという人が多い。
それには、まず、なにをデータベース化したいのかを、ハッキリ決めなければならない。
あなたの仕事に関わることとか、趣味の資料整理から始める、というスタートが理想である。
データベース作りは単調な作業だから、面白くないテーマを相手にしたら必ず挫折する。
要は、いま一番必要なコトや、興味を持っているコトから始めることを強くお勧めする。
手のかかる子どもほど可愛い、という例えのとおり、さんざん手をやいた子どもが成長したときの親の満足感はひとしおのものがある。
データベースも同じことである。
着手したときには手をこまねくばかりで、将来の見通しがないまま、いたずらに時間だけがたつ。
それが、将来本当に役に立つかどうかわからないといったあせりを、私は幾度も経験した。
それが、ある日突然、窓のカーテンを引きはらった途端、外の光がせきを切ったように部屋中に入り込んでくるような瞬間を味わうことができるから、希望を持って取り組んでほしい。
データベースは、ある程度のレコード数(専門家はデータとはいわない)が蓄積されていないと威力を発揮しないものだ、ということを心すべし。
私の個人データベースは、専門図書、雑誌や新聞のスクラップを要約してアイデアデータベース化し、資料探しの時間を短縮するために始めたものだった。
もともと、海外情報、取材メモ、新商品情報、イベント企画、若者の好き嫌いデータなどの資料は分類別にファイルされていたから、アシスタントへの入力指示はラクだった。
私はこれを「アイデアデータベース」と名づけた。
最初の半年間は何の役にも立だなかった。
「こんなことに時間と金を食われて、オレは一体なにをしているんだ」と自問自答したことが何度もあった。
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